令和2年7月豪雨の被害を受けておられる方々へ
2020/07/14
九州地方や中部・東海地方を中心に広い範囲で,豪雨による影響で多くの方々が避難所での生活を余儀なくされています.それに伴い血管病 (脳卒中,心臓病,下肢静脈血栓,肺塞栓症など)や感染症などの病気のリスクが高くなっていることが懸念されます.
血管病を防ぐためにまず出来る対策として,水分摂取による脱水の予防と適度な運動が必要で,高齢者,妊婦さん,自分では動けない方においては弾性ストッキングの着用も重要です.トイレを我慢することもよくありません.
また,新型コロナウイルスへの注意も必要です.マスクの着用,可能な限り密集を避ける,換気を心がけるなどの予防策が重要です.新型コロナウイルス感染症が脳卒中などの血管病につながる可能性もあります.発熱,咳,倦怠感,のどの痛み,味覚・嗅覚異常などを自覚された場合は,ただちにかかりつけの医療機関,避難所の担当者,避難所に巡回の医師などに連絡するように心がけてください.
さらに,日頃医療機関で抗血栓薬(血液サラサラのお薬)などの処方を受けておられる方も,内服が確実に継続できるようにかかりつけの医療機関,避難所の担当者,避難所に巡回の医師などに連絡することを忘れないでください.
重ねて、今回の被害に遭われた方々のご無事と被災地域の一刻も早い復旧を心からお祈り申し上げます.
日本栓子検出と治療学会
理事長 藤本茂